FUJIFILM EVEREADY
2CR1/3N リチウム電池 6V
富士フィルムは自社ブランドで同じく4LR44アルカリ乾電池を販売していましたが、そちらは電池そのものは完全にエナジャイザーブランド品であり富士フイルムブランドの袋に入れただけの状態でした。しかしリチウム電池である2CR1/3Nはしっかり電池本体も富士フィルムオリジナルのデザインとなっております。電池の製造が古いためかFUJIFILMのロゴ下に小さくEVEREADYと表示されています(後期の富士フイルムリチウム電池にはEVEREADYもしくはEnergizerのロゴはない)。会社表示は富士写真フイルム(FUJI PHOTO FILM CO.,LTD)となっていました。
上記の通り4LR44と同等品で電池の種類が違うだけなので電圧は6Vとなっていますが、同サイズの酸化銀電池な4SR44は6.2Vと少し電圧が高いなど違いがあります。富士フイルムのこの頃の乾電池はすべての種類でこのようなデザインを採用していたので大体の時代が特定できます。よく見てみると樹脂リングに02-06の数字がありますがおそらく使用推奨期限でしょう。
富士写真フイルム株式会社 充電禁止 Made in Japan
注意書きや警告が書かれている面 裏面には英語で注意書きや社名が書かれているが輸出もしていたのだろうか
左側がFUJIFILMの袋に入れられて販売されていた4LR44ですが富士フイルム要素は全くなく完全にエナジャイザーの電池といったところです。中央がこの2CR1/3Nの単セルであるCR1/3Nリチウム電池です。CR1/3Nが2個積層してあるので2CR1/3Nと言う名前です。このような名称は他の積層電池類、マイクロ電池などで多く見られると思います。
右がLR44アルカリボタン電池で名前の通り4LR44はLR44が4個電池内部で積層されている構造となっています。
富士フイルムやエナジャイザーではなくパナソニックの物ですが4SR44や4LR44と富士フイルム2CR1/3Nとの比較
酸化銀電池は高電圧、電圧を維持、経年劣化が少ない、温度特性が優れている等とても優れている電池なのですが、いかんせん酸化銀を用いているため価格がものすごく高いです(画像のPanasonicは店によっては3500円ほどで売られている)
4LR44はご存じの通り多く流通しているアルカリボタン電池を積層している物ですのでとにかく3つの中で一番安価です。(画像の物は600円ほど)
しかし、寿命も3つの中で短めで場合によっては液漏れを起こすことがあります(他の電池でも漏れますが)
2CR1/3Nはリチウム電池なので低温に強く、長持ちします。価格もアルカリと酸化銀との中間でそこまで高くはないですが上記の通り現在市販しているメーカーが無いため量販店では入手困難となってしまいました。ちなみに上記の電池はすべて中でボタン電池がつながっているだけなので分解したらその種類のボタン電池が酸化銀・アルカリでは4個、リチウムでは2個出てきます。もちろん推奨できないメーカー禁止行為ですが…
後に三洋電機が2CR1/3Nリチウム電池を販売していましたが三洋電機はパナソニックに吸収され乾電池事業から撤退となり2CR1/3Nを販売する国内大手メーカーは無くなってしまいました。三洋電機のリチウム電池事業を継いだFDK鳥取が一応FUJITSUブランドで2CR1/3Nを製造しているみたいですが市販はされておらず電子部品ショップや海外通販など非常に限られたルートでしか入手できないという状況です。
0 件のコメント:
コメントを投稿
コメントです